一般歯科
虫歯の痛みについて
歯には歯髄という神経があり、その周りには歯の表面であるエナメル質やその内側にある象牙質、歯を支えているセメント質に覆われているのですがエナメル質に限局している虫歯ならエナメル質に神経がないので痛みを伴わないですが虫歯が進行して象牙質までに達すると神経があり歯髄に近接するため痛みを伴います。
虫歯の原因について
虫歯は細菌による感染症であると言われ、その中でもお口の中にいるS.mutans(ストレプトコッカス・ミュータンス)という細菌は食事に含まれる糖分を栄養素として毒素(酸)を出すことによって歯が溶けて虫歯が作られていきます。
治療の痛みに対する配慮について
当院では出来るだけ痛みを排除する為にまずは歯の治療に対しての怖い、痛いといった心理状態を解消していくため、カウンセリングさせて頂いてから治療を施します。
またリラックスしてもらう為に音楽を流したりアロマを焚いたりと歯科の治療の緊張感を少しでも和ます環境作りをスタッフ一同で心掛けています。強いストレスを受けている状態では本当はたいした刺激ではないのに「強い痛み」だと脳が判断してしまうことがあります。(興奮状態の時は疼痛反応が強くでる)
麻酔に際しても適温な温度、麻酔針の細さで入れるようにして出来るだけ痛みを伴わないよう配慮しております。麻酔時の痛みの大部分は麻酔針の刺入時の痛みです。
表面麻酔を塗り刺入の痛みを軽減したり電動麻酔機で麻酔の入れる量とスピードを一定に保ち安定した麻酔処置を施すことも可能です。
どのタイミングで削るか、
経過観察の考え
虫歯が出来ても進行するものと進行しないものがあります。痛みがなく進行しないものであれば定期検診時にチェックさせて頂き経過観察で診させて頂いております。
C1(エナメル質までに限局した
小さな虫歯)
歯の表面(1、5㎜以内)に出来た小さな虫歯です。症状は全くないか、冷たいものや甘いものに軽く染みる事があります。自覚症状がほとんどないため見逃しやすく定期検診でチェックして見つかる事が多いです。
また家で歯ブラシ時に染みる場合もこのクラスの虫歯になってる可能性があります。エナメル質までに限局していてエナメル質には知覚症状があまりないので麻酔はなくても治療が可能な事が多いです。治療の回数は1回で終わります。
治療方法
コンポジットレジン(CR)でつめる
- 虫歯を削る
- 虫歯をとった所にレジンを詰める
- 噛み合わせ、形を整える
小さな虫歯の場合はコンポジットレジン(CR)という樹脂を詰める事で一回で治療を終える事が出来ます。時間も1本あたり10~15分で詰める事が可能で保険適応で白く綺麗に仕上げられるので一般的な歯科治療に多く使用されています。
ただ、経年劣化(変色や擦り減り)が数年単位で起こるので定期検診時などでチェックしてもらう必要があります。
C2(虫歯が象牙質までに及ぶもの)
歯の象牙質(1.5~3㎜)までに及ぶ虫歯です。
このクラスくらいから人によって染みたり、噛むと痛い、うずく、穴があいていて物が詰まる、痛む等の症状か出てきます。
また象牙質には知覚が鋭敏で虫歯をとる際に染みたり、痛みを伴いやすいので麻酔が必要になる事が多いです。治療の回数は1~3回です。
治療方法
コンポジットレジン(CR)でつめる
- 虫歯を削る(必要に応じて麻酔)
- 虫歯をとった所にレジンを詰める
- 噛み合わせ、形を整える
麻酔を打つ場合は、麻酔が切れた後に痛みがないかどうか、または噛み合わせがおかしくないか確認してもらい症状があるなら後日来院してもらい調整が必要になってきます。
痛みは数週間~数カ月で治る事が多いですが稀に痛みが引かない、強くなる場合は神経に症状が出てきているので神経をとる処置が必要になる場合もあります。症状が残る場合や痛みがある場合はすぐにご連絡ください。
インレー、クラウン修復
(詰め物、被せ物による修復)
- 麻酔を打つ
- 虫歯をとる
- 詰め物や被せ物が入る形に整えて
型を取る - 後日仕上がった技工物を装着
歯と歯の間の虫歯は歯ブラシが届きにくく、進行している事が多いです。また、この部位は上下で深く噛み合い、非常に大きな力が加わりやすい場所なのでこの部分が虫歯になったら強度のある詰め物や被せ物で治す必要があります(メタル、ハイブリッドセラミック、セラミック)
C3(歯の神経にまで到達した
大きな虫歯)
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歯の神経までに達している大きな虫歯で自覚症状が強く、何もしていなくても痛い、痛くて噛めない、ズキズキして夜眠れないくらい痛い、冷たいものや温かいものでしみるなどの症状が出てきます。
また神経が壊死して細菌感染を起こす場合はその歯の歯茎が腫れてきて噛めない、痛い、悪化すると顔が腫れてくる場合もあります。
神経処置が必要で神経をとり、根の中の治療で溜まった細菌を取り除きます。治療の回数は前歯で5~6回くらい、奥歯で8回前後です。
治療方法
根の治療(根管治療)
- 麻酔を打つ
- 虫歯をとる
- 膿を出す
- 歯の中にお薬を入れる
(1~6回くらい) - 膿がなくなり綺麗になり、炎症が引いて痛み等の症状がなくなったら神経が入っていた管の空洞部分に最終的なお薬(ガッタパーチャ)を入れる
- 根の治療が終わり痛み等の症状がなければ根の中の穴が開いてる所に歯を強化する芯を作っていく
- 神経のない歯は栄養成分が行き届かないため歯が脆く、歯が欠けたり割れやすいので被せ物等で補強する為に形を整えて型を取ります
- 後日仕上がった技工物を装着
種類がメタル、ハイブリッドセラミック、セラミックと様々な種類があるのでそれぞれの種類の特徴や価格をご説明させて頂き、歯の部位によっての噛み合わせや見え方等も見て総合的に適切な被せ物を選んで頂いております。
C4(歯の骨の下まで感染が
進行している虫歯)
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歯が虫歯で歯の頭が崩壊して歯の根っこしか残っていない状態でも骨の中に埋まっていてその下まで虫歯が進行すると被せ物を入れる土台をたてる事が出来ないので抜歯になり抜いた所にはかわりになる補綴物を入れる必要が出てきます。
症状は歯の神経が死んでいるのでほとんどありませんが体調不良なので免疫機能が下がっていると腫れたりする事があります。また、放置していると菌が歯から骨に移ってしまい、その歯の周囲の骨を溶かすので放置せずに早めに治療を施すことをおすすめします。
治療方法
- ブリッジ
- 入れ歯
- インプラント